The Principles of Mathematical Analysis (Walter Rudin)

MITのcoursewareのanalysis 1 (Undergraduate向け)のシラバスの指定教科書に出ていたのでどんなものかと思い、読んでみました。
http://ocw.mit.edu/courses/mathematics/18-100b-analysis-i-fall-2010/
レベル的には、解析概論と同程度ですが、図が全くなくすべて式と説明だけで展開されています。論理展開についても、日本語の本だと記述がすっきりしていないのですが、この本は、非常にコンパクトに整然とロジックが整理されているので読みやすいと思います。
この本は、2年ほど前に読んだのですが、普通に他の仕事をしており、学校を離れて解析学のツボから遠ざかっていたので、上記MITのシラバスにあわせて宿題もちょこちょっとやりながら、読んだので理解が深まりました。最後はルベーグ積分まで入っています。
MITでも大学1年生の教科書ではなく、数学科向きの本だとは思いますが、どうなんでしょう。私が大学1年生の時には、まずイプシロンデルタ、デデキントの実数の切断の話から入り、???となり迷走した記憶があります。結局、物理などで計算できればいいやと割り切って当時は単位取得に走りましたが、こうして理路整然とした証明や説明を勉強すると頭の中がすっきりと整理されました。また、同じ日本の解析学の本と比べても薄く、必要にして十分な程度にまとまっています。
解析学を初めて勉強するのにこの本から入るのは大学1年生にはつらいとは思いますが、一回勉強してから英語で読んでみたいという人にはおすすめです。

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