The Quantum Theory of Fields: Volume 1, Foundations

Weinberg-Salam理論で有名なSteven Weinbergの場の理論の教科書です。第1巻がQEDまで、第2巻がQCD、アノマリーあたり、第3巻がSupersymmetryとなっています。私は第1巻のFoundationまでしか持っていません。
この本は、第1巻だけでも600頁弱あり、詳細な内容になっています。対称性とか、Scattering Theoryとかについても触れられており、大部であるためになかなか先に進まず、全体像が見えにくいかもしれません。
私の場合は、まだ十分に場の理論が分かっていないときにこの本を読みはじめましたが、大部なために圧倒され、途中までしか読めていません。内容も難しいと思います。Ryder, Peskinを読んでから振り返ってみても、かなり詳細、厳密に書かれていると思います。
大学院時代に物性理論をやっていたときには場の理論は、フェッター&ワレッカとAbrikosovをメインにして勉強しており、QCDや対称性をよりもグリーン関数、繰り込みあたりが分かっていれば良かったので、素粒子理論についてはいまいちピンときていませんでした。
一旦分かるようになれば、後はどの本を読んでも目次立てと到達すべき点は同じというところは理科系の教科書である以上、そんなに変わる事はないと思うのですが、この本は、QFTを一通り理解して更に深い理解を得たいときに読む本だと思います。
私がこの本を買ったのは、素粒子理論をやっていた人が持っていたのと、大学の本屋に置いてあり、いつかはこの本をちゃんと理解できるようになりたいというあこがれを持った本だったためで、社会人になってから資力に任せて買いましたが、いまだ通読を終えるには至っていません。
場の理論については、これまでもいろんな本を紹介してきましたが、自分が入り口でこけたためになかなか最後まで到達する事が出来ないためにいろいろな本を読んでみたというのが実情です。Peskinを通読した事で頭の中に体系ができたので、また時間が出来たところでこの本と第2巻は通読したいと思っています。
もはや物理そのものを職業にしているわけではありませんが、物理を専攻したものとして、相対論なら前回紹介したGravitiy、場の理論ならこのWeinbergの本を読んだ、といいたいところです。
Superstringも興味はあるのですが、こちらはちょっと数学的についていけない気がします。

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