電磁気学 I 電場と磁場/電磁気学 2 変動する電磁場 (長岡 洋介)

 電磁気学の本で始めに読んだのがこの本。力学での経験を踏まえ、授業進度に合わせて標準的な教科書を読んで理解しておくというのが重要だと悟り、時折クラスメートのノートを見せてもらいつつ進度を確認。当時は授業まじめに出ておらず、そうした中で単位が取れたのもこの本のおかげかもしれません。
 この本と下巻のⅡを読んで高校時代の現象論的な電磁気学が、ベクトル解析の基本テクニックと相まって、マクスウェルの方程式として一体的に理解できるというところまでが目標となるかと思います。
 元々、Maxwellの方程式が美しいと思ったのが、大学院に行くきっかけになったのかもしれません。
 余談となりますが、進んだ電磁気学の教科書や相対論、量子力学の本においては、Maxwellの方程式は、ベクトル解析形式(div, rot)から、テンソル形式で記述することができます。さらに微分幾何を知ると、微分形式と外微分により、もっとシンプルな記述が可能です。物理をやりながら数学の威力をまざまざと感じることになると思います。

<2021年追記>
書籍が新装版になっていました。旧版は紙質がそこそこ良くて中身の割には分厚い本だと思っていましたが、コンパクトになっている今のほうが持ち運びは楽ですね。大学課程の電磁気学を初めて学ぶ電磁気学の教科書としては、現象論からちゃんとベクトル解析を導入しつつ、最後はMaxwellの方程式まで導出されます。このMaxwellの方て式に到達するのがこの本の目的ですが、この先は次のレベルの教科書で勉強する必要があります。例えば理論電磁学とか

理論電磁気学(砂川 重信)

コメント

タイトルとURLをコピーしました