天文学者の谷口先生の宇宙の進化について書かれた本です。
ブルーバックスなのでさらさらと読む事が出来ます。宇宙の進化もさることながら、最近の望遠鏡の進化によって宇宙について観測できなかった事が観測できるようになり、その結果何が新しく分かるようになったのか、という点について順を追って書かれています。
目次をあげておきます。
第1章 宇宙原理からの脱却
1-1 宇宙の不思議
1-2 宇宙原理
1-3 宇宙の階層構造
第2章 怪しい予感
2-1 宇宙地図の夜明け
2-2 宇宙の穴
2-3 宇宙地図
第3章 宇宙の大規模構造
3-1 宇宙の大規模構造
3-2 宇宙の泡構造
3-3 泡宇宙論
第4章 銀河を守るもの
4-1 回る銀河
4-2 銀河の質量分布
4-3 銀河を守るもの
第5章 重たい銀河の集団
5-1 ツヴィッキーの論文
5-2 動く銀河
5-3 銀河団に潜むもの
第6章 歪んだ宇宙
6-1 アインシュタインの遺産
6-2 重力レンズ
6-3 暗黒を見よ
第7章 宇宙を操るもの
7-1 宇宙最古の姿を見よ
7-2 宇宙には何があるのか?
7-3 暗黒物質と暗黒エネルギー
第8章 そして宇宙は進化した
8-1 銀河誕生の秘密
8-2 銀河の進化と宇宙大規模構造の形成
8-3 宇宙進化の謎
他の分野だと歴史的な発展は冗長すぎることもあり、かえって分からなくなる事もありますが、天文学の場合は、観測技術が最近とみに向上したので私が小中学生に習った事と現在の知見が大きく変わっています。また、それがどのように認識が変わっていったのかが、近くの星、銀河からだんだん遠くの星や銀河、可視光では見えない星の分析などが出来るようになった事によるものなので、一つ一つ薄皮をはがすように新しい事が分かるのでとても面白いと思います。
また、この分野の深い理解には一般相対論、素粒子論が必要となり、最新の宇宙論については最先端の検証の場という意味もあるとおもいますが、その詳細を知らなくても中高生にもその不思議さは理解できて楽しめるのではないかと思います。
こうしたところを入り口として物理や自然科学に興味を持ってくれる人が増えるといいなぁと思います。
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