宇宙は本当に一つなのか

最近売れっ子の村山先生の最新宇宙論についての本です。

子供にも読めるような内容で、子供用に借りるついでに自分も読んでみたのですが、最近の宇宙論について観測で分かった事、理論として新しく提唱されている事がコンパクトにまとまっているので、最近の動きを知るのにはいいと思います。

最近、この分野の本を立て続けに読んでいたので、個人的には新しい知見は得られなかったのですが、分かりやすく書かれていると思います。

宇宙の組成で物質以外にダークマター、ダークエネルギーというところまではまだ分からないでもないですが、多元宇宙論となると、そういう考え方があるのは理解できますが、それが主流の考え方なのかなぁと、何とも分からない気がします。それを否定するものではないのですが、スッキリしない感じですね。

次元について、重力は他の次元に影響を及ぼしうるというのはありそうかなと思っていてこの辺りが何らかの観測や実験で分かってくるととても面白いですね。

つい最近も、南極の観測所で重力波による宇宙が出来て38万年後の観測ができたなど、宇宙物理学の分野では観測技術の発達により、今まではっきりと分からなかった事がデータで示されるようになってきており、とてもホットな分野だと思います。

私が大学院生の時には、物性では高温超伝導体が見つかったもののその理論的解明がまだなされておらず、量子ホール効果のドットなどが研究されているのが、物性では目新しいところでした。超ひも理論の話もあったように思いますが、それほど一世を風靡してという感じではなかったような気がします。素粒子専攻の人とも話をする機会がありましたが、ワラワラと競っている感じはしなかった気がします。

宇宙論や、CERNによる実験でいままでの理論が検証できる時代というのは、躍動感があって素晴らしいと思います。

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