宇宙論の続きです。佐藤勝彦先生のインフレーション宇宙論と一緒に、ダークマーターについてよくわからなかったので、ざっと本を読んでみようと思って図書館で借りたものです。
宇宙でダークと言われているものは、ダークマターだけではなくて、ダークエネルギー、暗い星、可視光領域から赤方偏移したり、X線を出していたり、塵等、様々な「ダーク」があり、天文学者がいろいろな工夫をしてその「ダーク」なものをなんとか認識、観測しようとしていることが分かり面白かったです。
天体観測の技術は、近年、CCDカメラとハッブル望遠鏡(宇宙空間にある)によってその解析可能なデータの精度が飛躍的に向上したようで、それによって自分が子供のときには思いもよらなかった事が新たな天文学の「常識
」となっている事を知って面白いと思いました。物性物理や、素粒子理論の分野でもいろいろな進展はあるのだと思いますが、こう、専門外の一般人にとっても分かりやすくダイナミックな動きを知る事ができて大いに知的好奇心を満たされました。
物理を知らない人や、中学生位の人でも、簡単な密度や距離の計算をする事で宇宙の大きさや年齢を計算してみせてくれているので、なるほど、と思えるのではないでしょうか。
もちろん、その基礎には一般相対論と量子力学、しかも素粒子理論の先端のものがあるのですが、その具体的な内容を知らなくても楽しめる内容となっています。
引き続きこのシリーズを追いかけてみたくなりました。
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