The Geometry of Physics: An Introduction

手元にあるのは1997年版のものです。物理の分野で数学の微分幾何や、代数的要素が必要となる局面についての数学を扱っています。以前、和達先生の微分・位相幾何、Flandersを紹介したかと思いますが、その分野に関する項目をがっちりと書いてあるものです。多様体、外微分、Lie微分と進みます。第二部では、特殊相対論、共変微分、Curvature, Geodisc, 一般相対論を外微分形式で展開。第三部では、Lie群、Vectorバンドル、fiberバンドル、Chernフォームや巻き付き数など進んだ話題が提供されます。
物理でどのように使われるかに主眼を置いて書かれた本なので、数学者の人からはどうかと思うのかもしれませんが、物理屋さんからすると、幾何や代数の要素を既存の物理の領域にどう持ち込んで見通しのよい記述方法にするのかが、具体的な実例(物性/素粒子)を題材に提供されるため非常に具体的であって分かりやすいと思います。
和達先生の本を読んでより深く勉強してみたいと思うのであれば、ボリュームはありますが分かりやすいので、いかがでしょうか。

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