Unixで、Cでシステム周りのライブラリの使い方がまとまっている本です。具体的には、Unixのファイルシステムの操作や、デバイス入出力、ユーザー情報の取得、シグナルの処理など、Unixのシステムを定義している構造体とそれを扱う関数の使い方のサンプルが載っているものです。
元は、大学院時代にワークステーションで計算する際に、FortranからCで作った関数を呼びたいというのが購入の発端でした。Unixシステム周りをその後勉強し、Cでシステム周りの関数を使うときの理解に大変役立ちました。ファイルの触り方、シグナルの扱い方、ジョブ管理の仕組みなど、パーツ毎に理解するには良い本だと思います。
Unixシステム全体、マルチタスクのOSの仕組みについては、別の本で勉強した方がいいかもしれません。OSを全部コードを読んで理解しよとすると大変なので、ざっくり概念的に知っておいて、インターフェースや使う部分について、こうした必要なところだけ理解するというやり方もあるかと思います。
他にlsとか、dirなどの基本的なツールのソースコードを読むのもあるかと思いますが、エラー処理とか細かい部分があるため、複雑になっており、こうしたツールの使い方に徹した本の方がシンプルで教育的かもしれません。
Unixの構造体がどうなっているのか、ヘッダーファイルの定義についても知ることもでき、Cで書かれた
Unixをよく知る上ではとても良い本だと思います。
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