Relativity Demystified

一般相対論の本です。米国の大きな本屋では、このDeMystifiedシリーズの本がたくさんおいてあって、解剖学や、マクロ経済学、コンピューター言語、果てはシックスシグマまでいろいろな分野の本があります。日本で言う「すぐ分かる—」シリーズみたいなものです。
物理のシリーズもいくつかあり、実際に米国の書店でいろいろ眺めたことがあります。著者によるばらつきが大きく、このシリーズを買うと間違いない、ということは保証できないのですが、この相対論の本については、日本語の相対論の教科書よりも読みやすく、しかも現代的な記述になっています。おまけに微分幾何形式での記述と、その具体的な計算例が割と丁寧に示してあり、追いかけやすいです。現代的なテンソル代数の相対論に必要な計算については、すっきりと理解できるのではないでしょうか。
 といっても、Cartan’s first structure equationやcurvatureの具体的計算、Schwarzschildの解などちゃんと出てくるので、一通りは押さえることができると思います。
相対論については他に何冊か本をもっており、この本の前に一通り読んだのですが、数学というか、このノーテーション、計算のmechanismが表記ぶれもあるのですが、しっくりこず、あやふやな理解でした。
 物性をやっていたので、一般相対論が出てくるシーンはほぼ皆無でしたが、それでも量子力学と相対論は、その記述を数式の形でマスターしている、といえないと、物理を専攻したと言えない気がしてました。
 もちろん、この本ですべてを理解したと言える訳ではないですが、相対論に必要なメトリクスの計算の基本部分は理解できると思うので、後は進んだ教科書を読めばいいかと思います。
目次はアマゾンをあげておきます。

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